先日、近所のカフェで偶然隣の席から聞こえてきた会話がありました。「あなたと話していると、なんだかスッキリする」「すごく聞き上手だよね」そんな風に言われている方がいて、思わず振り返ってしまいました。
話している様子を見ていると、その方は特別なことをしているわけではないんです。でも、なぜか相手の方がとても気持ちよさそうに話している。そのとき、「この方、もしかしててんびん座の水星を1ハウスに持っている方かもしれないな」と思ったんです。
実は「聞き上手だね」とよく言われる方の中には、ホロスコープの1ハウスにてんびん座の水星を持つ方がとても多いんです。これって、とても素敵な配置だと私は思っています。
相手の言葉を、そのまま受け取る力
てんびん座の水星が1ハウスにある方の一番の魅力は、相手の話を「ジャッジしない」で聞けることかもしれません。
普通、人は誰かの話を聞いているとき、無意識に「それって正しいのかな」「私だったらこうするのに」なんて考えてしまいがち。でも、この配置を持つ方は違うんです。相手が話している内容を、まずはそのまま受け取る。良いも悪いもなく、「この人はこう感じているんだな」という風に。
これは、てんびん座が持つ「公平性」と、1ハウスの「自然体」が組み合わさった結果なんです。意識してやっているわけじゃなく、生まれ持った感性として、相手の立場に立って聞くことができる。だから話している相手も、「否定されない安心感」を感じるんですね。
以前、この配置をお持ちのクライアントさんが「職場でみんなが相談に来るんですが、私は特別なアドバイスをしているわけじゃないんです」とおっしゃっていました。でも、きっとその「特別じゃない」と思っている聞き方こそが、実はとても特別なギフトなんだと思います。
会話に美しいリズムを生み出す人
もうひとつ、この配置の方の素敵なところは、会話に自然な「調和」を作り出すこと。
てんびん座は美とバランスの星座。それが水星(コミュニケーション)と結びついて1ハウス(自分らしさ)に位置すると、対話そのものが美しくなるんです。相手が話しやすいタイミングで相槌を打ったり、ちょうどいい間を作ったり。まるで、会話という音楽のリズムを感じ取って、一緒に演奏しているみたい。
「この人と話していると時間があっという間」と言われるのも、この配置の特徴のひとつ。会話の流れが自然だから、相手も自分も心地よく時間を過ごせるんですね。
それに、てんびん座の水星は「相手に合わせて話し方を調整する」のも上手。相手が静かな人なら、こちらも落ち着いたトーンで。元気な人なら、一緒にテンションを上げて。でも、それは無理をしているわけじゃなく、自然にそうしたくなる。だから、どんな人とも心地よい会話ができるんです。
あなたらしい対話を、もっと大切に
もしあなたが1ハウスにてんびん座の水星を持っているなら、まずはその「聞く力」を自分で認めてあげてください。「私なんて、特別なことは何もしていない」と思うかもしれませんが、その自然さこそが最大の魅力なんです。
そして、時には「聞くだけじゃなく、自分の話もしていいんだ」ということも思い出してくださいね。あなたの思考や感性は、きっと相手にとっても心地よいはず。バランスよく聞いて、バランスよく話す。それが、てんびん座水星の本当の力だと思います。
今日も誰かとの会話の中で、あなたらしい調和を生み出していけますように。そのやさしい聞く力が、きっと多くの人の心を軽やかにしているはずですから。