こねこ座の庭には、いろんな種が眠っています。

まいた次の日にすぐ芽を出す子もいれば、ひと月経ってもまだ土の中でじっとしている子もいます。

けれど、どの種にも「芽を出すタイミング」があって、そのリズムを乱すことはできません。

ある日の朝、デイビィがちょこんと腰を下ろして言いました。

「ぼく、いっぱい走ったのに、全然勝てないときがあるんだ。こんなに頑張ってるのに、どうしてだろう?」

ラニは、柔らかい毛に朝日を浴びながらハーブの苗をそっと手に取りました。

「報われない、って感じるのは、あなたが本気で頑張っているから。努力をしていなければ、そんな思いは生まれないでしょう?」

コナはきらきらした瞳で、庭の土を掘りながら言います。

「土の下ではね、見えないところで根っこがのびてるんだよ。四柱推命でいうと、“向かい風の時期”っていうのがあるの。花が咲いていなくても、根を伸ばして力をたくわえてるんだよ」

🌌 星と暦が教えてくれること

人にはそれぞれ、生まれたときに刻まれた「星の設計図」があります。四柱推命なら命式という形で、占星術ならホロスコープという形で。

そこには「今は芽吹きの季節」「今は根を張る季節」といったリズムが描かれています。

四柱推命の視点

四柱推命では、「大運(10年ごとの流れ)」や「年運(1年のテーマ)」によって、追い風のときと向かい風のときが巡ります。

追い風のときは、少しの努力が大きな成果につながりやすい。

けれど、向かい風のときは、同じ努力をしても結果が出にくく感じられるのです。

それは「報われない」というよりも、「まだ芽が出る時ではない」だけ。土の中で根を広げ、未来の花の準備をしているのです。

そして、大運や年運によってただ「運が良い・悪い」が決まるのではなく、その時期にどんなテーマを学ぶことになるか が変わっていきます。

通変星は、その時期ごとの「授業科目」のようなもの。あるときは人間関係で学びを深めることになったり、またあるときは学びや自己探求に力が注がれたりします。

だから「報われない」と感じる時期も、実は「成果が出ない」のではなく、別の科目で点数を積み上げている最中ともいえるのです。

さらに十二運星のめぐりは、季節のように「今は芽吹くときか、実りを収穫するときか、あるいは根を休めるときか」を教えてくれます。

たとえば春は外に向かう力が強まり、冬は内側を整える時間。成果が見えにくいときも、見えない場所で次の成長の準備をしているのです。

また、大運・年運は、あなた自身の命式という「畑」に降る天気のようなもの。同じ種を持っていても、晴れの日か雨の日かによって育ち方は変わります。だから、報われないと感じるときも、畑に必要な雨を受け取っているのかもしれません。

占星術の視点

西洋占星術でも同じように、「時間をかけて試される星」があります。

特に土星は“時間の番人”。

すぐに結果を与えてはくれませんが、努力を積み重ねた人には、後に揺るぎない基盤をプレゼントしてくれます。

西洋占星術で土星は「時間」と「成熟」を司る星です。

すぐに結果を与えるのではなく、「本当にそれを続けられるのか」「基盤を築けるのか」を静かに問いかけてきます。

だから土星の時期は、努力してもすぐには実りにくく、「報われない」と感じやすいのです。

けれど、それは決して無駄な時間ではありません。

土星がもたらすのは、表面的な成功ではなく、長く続く力。

粘り強さや責任感、現実に立ち向かう力を磨くことで、あとから揺るぎない基盤が築かれていきます。

土星の時間を通り抜けたあとに振り返ると、「遠回りだと思った道こそが、未来の土台になっていた」と気づく人は少なくありません。

☆土星の時期の受け取り方

占星術で「土星の時期」とは、人生のなかで“試される時間”を意味します。

すぐに結果が出るわけではなく、努力が空回りしているように感じることもあるでしょう。けれど、それは「無駄な時間」ではなく、未来に続く基盤を築くための時間です。

土星は厳しい先生のように、「その努力は本物?」「ちゃんと根を張れている?」と問いかけてきます。

この時期に積み重ねたものは、あとから揺るぎない力になります。勉強したことが何年後に役立ったり、小さな習慣が大きな成果につながったり、苦しい経験が人を支える力になったり。

🌱 受け取り方のコツはこうです。

・「今は種まきと根っこの季節」

・「花はあとから咲く」

そう思えば、報われないように見える日々にも意味があることが見えてきます。

🌙 今の自分を知ることの意味

人は「今の自分がどんな季節にいるのか」を知るだけでも、心は少し軽くなるものです。理由も分からず「どうして報われないの?」と悩んでいると、足が止まってしまうこともあります。

けれど、「これは根を張るための時期なんだ」と理解できれば、気持ちはふっとやわらぎます。そして「じゃあ、この時間をどう過ごそう?」と考えられるようになるのです。

占いを通して星や暦を読み解くことは、その「今どこにいるのか」を見つめ直すことでもあります。ただし、それは未来を断定するためではなく、今をよりよく生きるための道しるべ。そう思うと、報われない日々にも、確かな意味が見えてくるはずです。

🌿 こねこ座からの小さな魔法

報われない日が続くと、心がくじけそうになります。

「もう何をやっても無駄なんじゃないか」

「きっと私には才能がないんだ」そんな風に思ってしまうこともあるでしょう。

でもね、こねこ座の子猫たちは知っています。あなたが重ねてきた時間や努力は、決して消えないことを。

🌙 今日、ほんの少しやってみませんか?

今日できた小さなことを、ひとつ書き出してみる。

「誰も見てなくても、私はよくやった」と声に出してみる。

たったこれだけでも、心の奥に灯りがともります。それは小さな呪文のように、未来のあなたを支えるひかりのかけらになっていくのです。

✨ ラニのささやき

夜になって、星がまたたくころ。

ラニはそっとあなたの隣にすわり、青い瞳で見つめながら言います。

「報われないと感じる日こそ、未来の芽が静かに育っているの。宇宙も暦も、あなたの努力を決して無駄にはしないよ。だからどうか安心して、今日の一歩を歩いていこうね。」

こねこ座より 

🌙あなたの頑張りは、必ず未来につながっています。

今はまだ見えなくても、根は確かに伸びています。どうか今日の歩みを誇ってくださいね。

ここまで読んでくれて、ありがとう。

どうか今日が、ほんの少しでもやわらかくなりますように。