昨日、友人との会話の中で「あ、今すごく楽しい」と思った瞬間があった。新しく読んだ本の感想を話している時で、気がつくと身振り手振りも交えながら、思ったことをそのまま言葉にしていた。話し終わってから、なんだかとても心が軽やかで、「あぁ、私ってこういう時間が好きなんだな」って気づいた。
星を読んでいると、こんな風に「自分らしく表現できた瞬間」に心地よさを感じる方によく出会う。特に、水星が牡羊座で5ハウスにある方たちからは、そんなエピソードをよく聞かせてもらう。
思ったことを、そのまま言葉にする心地よさ
牡羊座の水星を持つ人の思考は、まるで朝の光のように直線的で明るい。頭に浮かんだことを、あれこれ考えすぎる前にパッと言葉にする。その素直さが、実はとても貴重な才能なのだと思う。
5ハウスという創造と表現の領域にこの水星があると、その率直さが「楽しみ」と結びつく。難しく考えるより先に、「面白い!」「素敵!」「それっていいね!」という感情が先に立つ。そして、その感情をそのまま相手に伝えることができる。
先日セッションでお話しした方は、「私、思ったことをすぐ口に出しちゃうから、軽く見られるんじゃないかって心配になるんです」とおっしゃっていた。でも、その方の話を聞いていると、周りの人たちがどれだけその「素直な言葉」に救われているかが伝わってくる。深く考え込んでしまう人にとって、パッと明るい言葉をかけてくれる存在って、どれほど心強いことだろう。
複雑に考えすぎて動けなくなってしまうより、まずは「楽しそう!」って思えることから始める。この水星の持ち主は、そんな軽やかさを周りに分けてくれる人なのかもしれない。
楽しいから伝えたい、という純粋な動機
5ハウスにある牡羊座の水星は、「人に何かを伝えたい」という衝動が、義務感からではなく純粋な喜びから生まれる。好きなことを見つけると、それを誰かと分かち合いたくなる。新しい発見があると、誰かに話したくてうずうずする。
この「楽しいから話したい」という動機が、実はとても強い表現力を生み出す。計算された言葉より、心から湧き上がった言葉の方が人の心に届くものだ。牡羊座の率直さと5ハウスの創造性が組み合わさると、相手の心にストレートに響く表現が生まれる。
創作活動や趣味の分野で、この配置の魅力は特に発揮される。「上手にやらなきゃ」と考えるより前に、「やってみたい!」という気持ちが先に立つ。その結果、自然で生き生きとした作品や表現が生まれることが多い。
何より素敵なのは、その楽しそうな様子が周りの人にも伝染していくこと。一人の「面白い!」が、みんなの「やってみよう!」に変わっていく瞬間を、何度も見てきた。
自分らしさって、案外シンプルなところにある
水星が牡羊座の5ハウスにある方は、もしかすると「もっと深く考えなきゃ」「もっと慎重にならなきゃ」と思うことがあるかもしれない。でも、その率直で楽しみに満ちた表現こそが、あなたの大きな魅力なのだと思う。
思ったことを素直に言葉にする。楽しいと思ったことを人と分かち合う。そんなシンプルなことが、実は多くの人の心を明るく照らしている。
今度、何かを表現したくなった時は、「正しく伝わるかな」と考える前に、「私はこれが楽しい」という気持ちを大切にしてみてください。その瞬間に感じる心の軽やかさが、きっとあなたらしさそのものだから。
星は、私たちに「こうあるべき」を教えるのではなく、「こうであっていい」を教えてくれる。あなたの中にある率直で明るい表現力を、どうか信じてみてくださいね。