両親を見送ったあと、私には「実家の片付け」という大きな仕事が残されていました。賃貸住宅だったため、期日までに明け渡さなければならず、パートナーや姉の家族にも手伝ってもらいながら進めましたが、予想以上に体力も気力も必要な作業でした。
■モノを通じて、心と向き合う時間
1人での片付けは淡々とした時間でしたが、休日に姉や姪と一緒に進める日は、思い出話に花が咲きました。 「これは持ち帰りたいね」「あれはどこにあるかな?」と、懐かしさの中に笑顔のこぼれる明るい時間であり、それが救いでした。
思い出のあるもの、すっかり忘れていたもの、そして初めて目にするものまで——ひとつひとつを手に取りながら向き合う時間は、まるでこれまでの親との関係性(確執や執着)や役割を手放していくプロセスのようでもありました。
■ICと水星のアスペクト
ICと水星のアスペクトを調べてみて、正直なところ、その意味が今ひとつピンとこないことがあります。 ICは「心のよりどころ」や「自分の土台」を表す場所とされますが、私の場合はそこに水星が重なっており、最初は自分に当てはまるようには思えませんでした。
そんな中で見つけたのが、星読みテラスの【ICと水星が合(コンジャンクション)のアスペクト】の中にあった、 「人々とのコミュニケーションや人間関係を通じて成長することができます」 というところです。
この言葉は、介護や別れを通して得た気づきに深く結びつきました。
■ICが双子座であるということ
私のICは双子座にあります。 双子座は「学び」や「発信」を象徴するサインとも言え、水星がその守護星です。 この配置が伝えているのは、「人と会話しコミュニケーションを取ることで安定する」 ということ。
私は両親とのコミュニケーションに苦手意識を抱えてきました。 だからこそ、介護や見送りは私にとって大きな課題であり、「最後のチャンス」でもあったのだと思います。
思いを伝えきれなかったこともあったけれど、それでも、そこに向き合おうとした時間が、私の内なる土台を少しずつ作り直してくれたのかもしれません。
■乗り越えた先の一歩
皆の力を借りて、なんとか期日に間に合い、公営住宅の鍵を返したのは12月のことでした。 幼いころから暮らした部屋が空っぽになったとき、私の中に去来したのは、郷愁と、ほんの少しの開放感ーーかすかな再出発の気配でした。
「一つの幕が降りた」ことを受け入れたあと、自然と気持ちは、「これから自分の人生をどう生きていくか」へとシフトしていったのです。
親の死や家の片付けなど、「終わり」にまつわる経験は、どうしても悲しみや喪失感がつきまといます。 けれど、その時間は決して“ただの作業や後始末”ではありません。 そこには、自分の内側と深く向き合い、気づきや癒しが生まれる可能性があります。 今はつらくても、いつか踏み出すその一歩を、星たちは祝福してくれるでしょう。
それでは、また☆