モダン占星術は、何をおいても太陽が1番重要!という世界観です。「あなたは何座?」と問われたときに答える星座を重要視する占術ですね。
この時点で太陽よりむしろ星座の方を重視しているのでは?などと思ってしまうのですが...私、捻くれてますねぇ。
この捻くれた性格も疑り深いところも「好奇心」が強すぎるがゆえ、ということにしておいて...。
今回は(ある意味タブー?)「太陽は本当に特別な存在なのか」について考えてみました。
で、結論から言うと「特別」です。でも、「最重要天体」ではないかもしれない。「人によっては」というただし書付きですが。
モダン占星術における12星座占いでは、先ほども触れたように「どの星座か」が重要です。
一方、古典占星術ではどうかというと、「太陽は特別に重視すべき天体ではなく、万能でもない」という世界観です。具体的には、太陽が「役に立たなくなってしまう星座」というのが存在します。残念ながら。
太陽の「熱く乾いた」性質に反する水のエレメント(蟹座、蠍座、魚座)と、太陽が「弱体化」する水瓶座、天秤座がそれに当たります。
太陽は、古くから「王」の意味をとってきました。民衆を導くリーダーであり、全てを支配する「力」でした。モダン占星術的にとらえるなら、「私」を統治するものであり、「私」の意志そのものであり、つまりは「私自身」ということになります。そこから「自分らしさ」や「個性」という意味で捉えられているのだと思います。
では、水の星座や水瓶座、天秤座では自分らしさや個性は「ない」または「弱い」ということになるのか?というと、そうではないと私は思っています。
「個性」というと、他人とは違う部分、他人とは違うカタチ、特別なトンガリ的なイメージをしがちですが、別の視点から見れば、そういう「トンガリ」がたくさんある中の「まるみを帯びたもの」も、かなり「個性」的と言えるのではないでしょうか?
要するに、一見目立たない/「自分らしさ」を出さない/周囲に合わせて紛れているような「特徴」自体も「個性」である、ということです。
太陽は「王」ですが、偉そうかどうかとか、民衆思いの優しく穏やかなタイプかとかそういうことではなく、「王ではない」ポジションであるという意味で「特別」な存在となる太陽もある、とも言えます。
もっと簡単に言えば、「太陽の性質を発揮して自分らしいリーダーになろう」ということではなく、「リーダーに向いている、向いていない」があるということ。先に挙げた5つの星座は、頑張ってリーダーをやるよりかはリーダーの補佐やチームの潤滑油的存在、ブレイン的存在、縁の下など他の役割の方が「個性」を活かせるかもよ、というお話。
そして、No.2のポジションで燻っている人がいるなら、あなたはリーダーが適役かもしれませんよ、というお話でもあります。前回の“ヴィランズ”の話とも関わりますが、物語にも「役」があるように、現実世界にも「役」があります。ただ、どんな「役」にも「ストーリー」が存在し、そのストーリーの中では「その人自身」が主人公なのです。
太陽は「特別」です。大切にしてくださいね。でも、あなたにとって太陽が「重要」かどうかは考えてみてもいいかもしれません。