先日、友人とのおしゃべりの中で、こんな言葉を聞きました。

「蟹座の子って、なんか最初は壁を感じない? 仲良くなると全然違うんだけど」

なんとなく同意しながら、でも心のどこかで「ちょっと待って」と思っていた私がいました。

甲羅は、感じないためにあるんじゃない

蟹座の方のホロスコープを読むとき、いつも胸がやわらかくなる感覚があります。

月が支配する星座である蟹座は、感情の受け取り方がとても繊細で、他の人がさらっと流せるような言葉も、空気も、ちゃんと拾ってしまう。喜びも、悲しみも、その場の微妙な温度も、全部。

だから甲羅が必要になる。

傷つかないためじゃなくて、あまりにも感じすぎてしまうから。外側をすこし硬くすることで、やっと普通に立っていられるんです。

以前、鑑定にいらしたBさん(仮名)も、そんな方でした。「人見知りで、すぐ心を開けない自分が嫌だ」と、ぽつりとおっしゃって。でもホロスコープを読み進めるうちに、「壁を作っているんじゃなくて、感じた全部を大切にしたいから、慎重になってしまうんですね」という言葉が出てきたとき、Bさんは少しだけ泣いていました。

内側に招かれると、わかること

甲羅の外から見ていると、蟹座は「近づきにくい」とか「ミステリアス」に映ることがあるかもしれません。でも一度その内側に招かれた人は、きっとわかるはずです。

あそこは、宇宙一優しい場所だということを。

信頼した人への深さが、他の星座とはちょっと違う。昔の会話をちゃんと覚えていて、相手の好きなものを覚えていて、さりげなく気にかけてくれる。その記憶の豊かさと、愛情の細やかさは、甲羅を作るほどの感受性があるからこそ生まれるものだと、私は思っています。

多くの蟹座の方と接する中で感じるのは、壁の向こうにあるのは冷たさじゃなくて、温めすぎてしまいそうなほどの熱さだということ。

もし今日、「なかなか心を開けない自分」を責めているとしたら、ちょっとだけ立ち止まってみてほしいのです。

あなたの甲羅は、弱さじゃない。感じる力の深さが、そこに宿っているだけ。

今夜、自分の甲羅の内側にそっと手を当ててみてください。どんな温もりがありますか? その感覚を、ゆっくり味わってみてくださいね。