愛しているのに、なぜかうまく伝わらない。相手の愛情表現が、どこか物足りなく感じる。
そんなすれちがいを感じたこと、ありませんか?
私が占星術カウンセラーとして、これまで多くのカップルの星を読んできた中で、あることに気づきました。愛情表現のすれちがいの多くは、「愛していない」からではなく、「愛し方が違う」から生まれているんです。
その違いを教えてくれるのが、金星星座でした。
金星は、私たちがどんなふうに愛を表現し、どんな愛され方を求めるかを示す星。同じ「好き」という気持ちでも、金星星座によって表現の仕方がまったく違います。相手の金星星座を知ることは、二人の間にある見えない橋を架けることかもしれません。
実は私自身も、パートナーとの関係で「なんで伝わらないんだろう」と悩んだ時期がありました。でも金星星座を知って、ハッとしたんです。伝わらないんじゃなくて、届け方が違っただけなんだって。
この記事では、金星星座ごとの愛情表現の特徴と、すれちがいを溶かすヒントをお伝えします。
【金星が示すもの】愛し方にも"方言"がある
「愛してる」という気持ちは同じでも、その伝え方は人それぞれ。私はこれを「愛の方言」と呼んでいます。
関西弁と標準語、どちらが正しいということはないですよね。ただ「違う」だけ。愛情表現も同じなんです。
占星術では、太陽星座が「自分らしさ」を示すのに対して、金星星座は「愛し方・愛されたい方法」を示します。太陽星座が牡羊座でも、金星星座は牡牛座や魚座ということもよくあります。
金星星座は、生まれた時に金星がどの星座に位置していたかで決まります。無料のホロスコープサイトで調べられるので、まだ知らない方はぜひチェックしてみてください。自分とパートナー、両方の金星星座を知ると、「なるほど!」と腑に落ちることがたくさんあるはずです。
例えば、言葉で「好き」と言ってほしい人もいれば、一緒に時間を過ごすことが何より嬉しい人もいる。プレゼントで愛を感じる人もいれば、日常の小さな気遣いに愛を見つける人もいます。
どれが正しいわけでもありません。ただ、「そういう愛し方なんだ」ということなんです。
すれちがいが生まれるのは、お互いが「自分の方言」で話しているから。相手の方言を知らないまま、「どうして私の気持ちが伝わらないの?」「なんで愛情表現が少ないの?」と感じてしまう。
でも、もしかしたら相手は相手なりに、一生懸命愛を伝えているのかもしれません。ただ、その「言葉」が違っていただけ。
金星星座を知ることは、相手の愛の方言を理解する第一歩なんです。

【12の愛し方】金星星座別・愛情表現の特徴
ここからは、12の金星星座それぞれの愛情表現の特徴を見ていきましょう。自分やパートナーの特徴を探しながら読んでみてください。
火の星座(牡羊座・獅子座・射手座)の愛し方
火の星座は、情熱的で率直な愛情表現が特徴です。言葉よりも「行動」で愛を示す傾向があります。
金星牡羊座 ストレートで情熱的。思い立ったら即行動のタイプです。サプライズデートや突然のプレゼントで愛を表現します。「好き」と思ったら迷わず伝える率直さが魅力。待つのが苦手なので、恋の駆け引きよりもスピード感を大切にします。愛されたいというより、一緒に盛り上がりたい。
金星獅子座 ドラマチックで華やかな愛情表現を好みます。特別扱いされることに喜びを感じ、自分も相手を特別な存在として扱います。褒められることが何より嬉しく、愛情表現は大胆。二人だけの特別な時間や、周りから見ても「素敵なカップル」と思われることを大切にします。
金星射手座 自由で楽観的。一緒に冒険したり、新しい体験を共有することが愛の形です。束縛を嫌い、お互いの自由を尊重し合える関係を求めます。旅行や外出、知的な会話で心が通じ合う感覚を大切にします。深刻になりすぎず、笑いのある明るい関係が理想です。
地の星座(牡牛座・乙女座・山羊座)の愛し方
地の星座は、着実で現実的な愛情表現が特徴です。形に残るもの、五感で感じられるもので愛を示します。
金星牡牛座 じっくり時間をかけて愛を育むタイプ。触れ合いやスキンシップ、美味しい食事を一緒に楽しむことが愛の形です。安定した関係を好み、急激な変化よりも穏やかな日常を大切にします。質の良いものや心地よい時間を共有することで、愛を実感します。
金星乙女座 細やかな気配りと実用的なサポートで愛を示します。相手の好みを覚えていたり、体調を気遣ったり、生活を支える行動で愛を表現します。完璧主義な一面もあり、相手のために「より良く」しようとする姿勢が特徴。言葉よりも日々の小さな行動で愛を伝えます。
金星山羊座 真面目で誠実な愛情表現。将来を見据えた現実的なサポートが愛の形です。責任感が強く、相手の人生を支えることに喜びを感じます。派手な演出よりも、地道に関係を育てていく姿勢を大切にします。時間をかけて信頼を築くことを重視します。
風の星座(双子座・天秤座・水瓶座)の愛し方
風の星座は、知的で言葉を大切にする愛情表現が特徴です。対話や共通の興味を通じて愛を育みます。
金星双子座 会話と知的な刺激が愛の源。バリエーション豊かなコミュニケーションを楽しみます。メッセージのやりとりや、面白い話題を共有することで心が通じ合う感覚を大切にします。変化を好み、毎日同じパターンよりも新鮮さのある関係を求めます。
金星天秤座 調和とバランスを大切にします。美的センスの共有や、洗練された雰囲気を二人で楽しむことが愛の形です。対等な関係を求め、お互いを尊重し合える関係性を理想とします。ロマンチックな演出や、美しいものに囲まれた時間を好みます。
金星水瓶座 友情ベースの関係を好みます。個性を尊重し合い、お互いの自由な生き方を認め合える関係が理想です。べったりよりも適度な距離感を大切にし、それぞれが自分らしくいられることを重視します。独特な価値観を共有できる相手に惹かれます。
水の星座(蟹座・蠍座・魚座)の愛し方
水の星座は、感情豊かで深い愛情表現が特徴です。心のつながりと安心感を何より重視します。
金星蟹座 家庭的で保護的。安心感と居心地の良さが愛の基盤です。家で一緒にゆっくり過ごす時間や、感情を共有できる関係を求めます。相手を守りたい、守られたいという気持ちが強く、心から信頼できる相手に深い愛情を注ぎます。
金星蠍座 深く激しい愛情表現。心の底からの結びつきと、完全な信頼を何より大切にします。表面的な関係ではなく、魂のレベルでつながりたいという願望があります。一途で情熱的、相手のすべてを知りたい、すべてを受け止めたいという思いが強いタイプです。
金星魚座 ロマンチックで献身的。境界線が曖昧で、相手と一体化したいという願望があります。相手の気持ちを敏感に感じ取り、寄り添うことが愛の形です。夢見がちで理想的な恋愛を求める一方、現実の相手をそのまま受け入れる優しさも持っています。
【鑑定ルームから】すれちがいが溶けた瞬間
少し前に、印象深いカップルの鑑定をしました。
彼女は金星蟹座、彼は金星牡羊座。付き合って2年ほどのお二人でしたが、彼女は「彼は私の気持ちをわかってくれない」と感じていて、彼は「せっかく楽しいことを企画しているのに、なんだか喜んでくれない」と悩んでいました。
話を聞いてみると、彼は彼なりに一生懸命愛を表現していたんです。休日には新しいレストランやアクティビティに誘って、二人で楽しい時間を過ごそうとしていた。金星牡羊座らしい、行動で愛を示す方法でした。
でも彼女が本当に求めていたのは、家でゆっくり過ごす時間や、「今日どうだった?」と優しく聞いてくれる会話。金星蟹座の彼女にとって、愛は「安心できる時間」だったんです。
金星星座を見せながら説明したとき、彼女がぽつりと言いました。
「彼なりに、愛してくれていたんですね」
その瞬間の表情を、今でも覚えています。
彼も「そうか、家でゆっくりすることが彼女にとっての愛情表現なのか」と気づいた様子でした。
その後、お二人は時々連絡をくださるんですが、以前より関係が柔らかくなったそうです。彼は週末のデートと、平日の「おうちデート」を組み合わせるようになり、彼女も彼の企画を楽しめるようになったとのこと。
すれちがいが溶けたのは、お互いの「愛の方言」を知ったから。
愛していなかったわけじゃない。ただ、届け方が違っていただけだったんです。
【相性より大切なこと】ちがいを豊かさに変える視点
金星星座の話をすると、よく「相性はどうですか?」と聞かれます。
確かに、占星術的に「相性が良い」とされる組み合わせはあります。でも、これまでの経験から私が感じているのは、相性の良し悪しよりも大切なことがあるということ。
それは、「違いを理解し、尊重する姿勢」です。
相性が良いとされる組み合わせでも、お互いを理解しようとしなければすれちがいは生まれます。逆に、一見難しそうな組み合わせでも、違いを認め合えれば深い関係を育てられるんです。
私自身も、パートナーとの関係でそれを実感しました。最初は「なんでわかってくれないんだろう」と思っていた場面が、金星星座を知ってから「そういう愛し方なんだ」と受け止められるようになったんです。
違いを「問題」だと思っていた時は、相手を変えたくなる。でも「個性」だと受け止められた時、不思議と相手が愛おしく見えてくる。
射手座の私がよく言うのは、「人はみんな違う星を持っている」ということ。同じ人間なんていないし、同じ愛し方なんてない。その多様性こそが、関係を豊かにしてくれるんじゃないかと思うんです。
金星牡羊座の情熱と、金星蟹座の優しさ。金星獅子座の華やかさと、金星乙女座の繊細さ。どちらが優れているわけでもありません。ただ、色が違うだけ。
その違う色が混ざり合う時、二人だけの新しい色が生まれる。
完璧な相性を探すより、目の前にいる人の「愛の方言」を学ぶこと。それが、関係を育てる一番の近道なんじゃないかと、私は思っています。

【今日からできる】すれちがいを溶かす3つの実践
金星星座の理解を、日常のコミュニケーションに活かす方法を3つお伝えします。どれも明日から試せる小さな実践です。
実践1:相手の「愛の方言」を観察する
まずは、相手がどんな時に嬉しそうか、どんな愛情表現をしているかを観察してみてください。
批判や評価ではなく、好奇心を持って見つめること。「そういう愛し方なんだ」と受け止める練習です。
例えば、相手が何か実用的なものをプレゼントしてくれたら、それは金星乙女座や山羊座的な「形にする愛」かもしれません。一緒に出かけようと誘ってくれるのは、金星牡羊座や射手座的な「体験を共有する愛」かもしれません。
相手の行動を「愛情表現が少ない」と決めつける前に、「この人なりの愛し方」を探してみる。それだけで、見える景色が変わってきます。
実践2:自分の愛し方を伝える
相手は「愛している」つもりでも、あなたの好みを知らないだけかもしれません。
「私はこうされると愛されていると感じる」と率直に伝える勇気を持ってみてください。
金星星座の知識を使って、「私はこういうタイプみたい」と軽く共有するのも良い方法です。「家でゆっくり過ごす時間が嬉しいんだ」とか、「言葉で伝えてもらえると安心する」とか。
相手も「そうだったんだ!」と気づくきっかけになるかもしれません。
実践3:相手の方法で愛を返してみる
自分の方法ではなく、相手が喜ぶ方法で愛を表現してみる実験です。
金星火の星座のパートナーなら、一緒に外出やアクティビティを提案してみる。金星水の星座なら、感情を言葉にして伝えてみる。金星地の星座なら、日常の小さなサポートを増やしてみる。金星風の星座なら、面白い話題や会話の時間を大切にしてみる。
最初は不慣れでも、相手の喜ぶ顔が見られるかもしれません。そして不思議なことに、相手もあなたの方法で愛を返してくれるようになることがあるんです。
完璧にやろうとしなくて大丈夫。小さく始めて、試してみる。それだけで、二人の間に新しい風が吹き始めます。
まとめ
愛情表現のすれちがいは、「愛が足りない」のではなく、「愛し方が違う」だけ。
金星星座を知ることは、相手の心に届く「愛の通訳」を手に入れることかもしれません。
私が占星術カウンセラーとして大切にしているのは、星は「答え」ではなく「対話のきっかけ」だということ。金星星座を知ったからといって、すべてのすれちがいが一瞬で消えるわけではありません。
でも、「そういう愛し方なんだ」と理解することは、相手を責める気持ちを和らげてくれます。そして、歩み寄る勇気をくれるんです。
違いを「問題」ではなく「個性」として受け止められた時、関係は新しい段階に進みます。二人だけの、新しい愛の形が生まれていきます。
あなたとパートナーの間にある小さなすれちがいが、少しずつ溶けていきますように。
そして、その「違い」が、二人の関係をもっと豊かにする彩りになりますように。









