「今の仕事、このままでいいのかな…」
そんなふうに立ち止まる瞬間、ありませんか?
私自身、30代で出版社を離れて占星術カウンセラーになったとき、周りからは「もったいない」と言われました。安定した仕事を手放すなんて、と。でも不思議なことに、心はすごく軽くなって。あとで自分のホロスコープを見返したとき、「あぁ、この時期だったんだ」って腑に落ちたんです。
占星術には「年齢域」という考え方があります。人生を7つの時期に分けて、それぞれの時期を司る天体が、私たちに必要な学びやテーマを示してくれるという概念です。20代前半と30代後半では、心が求めるものも、活躍できる場所も変わっていく。それって当たり前のことなのに、私たちはつい「ずっと同じでいなきゃ」と思い込んでしまうんですよね。
この記事では、年齢域という星読みの知恵を通して、今のあなたに合った働き方や、キャリアの方向性を見つけるヒントをお伝えします。星は答えを教えてくれるわけじゃないけれど、「今、どんな季節を生きているのか」を教えてくれる。その地図があるだけで、選択肢はぐっと広がるはずです。
【年齢域とは?】人生を7つの季節で読み解く占星術の知恵
年齢域というのは、占星術で使われる考え方のひとつです。難しく聞こえるかもしれませんが、シンプルに言うと「人生を7つの時期に分けて、それぞれの時期に学ぶテーマが違う」という話。
たとえば、春に種をまいて、夏に育てて、秋に収穫する。人生もそれと同じで、時期ごとに「今はこれを大切にする季節だよ」っていうリズムがあるんです。
それぞれの時期を司る天体があって、その天体の特徴が、私たちの人生のテーマになっていきます。ざっくりと整理してみますね。
月期(0〜7歳) は、家族との関係の中で「安心感」や「愛されている感覚」を育てる時期。感情の土台を作る大切な時間です。
水星期(8〜15歳) は、学校に行って、言葉や知識を吸収していく時期。好奇心のままに学ぶ楽しさを知る季節。
金星期(16〜25歳) になると、友達や恋愛を通して「好き」や「楽しい」を見つけていきます。人間関係の中で喜びを感じる時期ですね。
そして 太陽期(26〜35歳)。ここが、多くの人にとってキャリアの土台を作る大事な10年間になります。「私は何者なのか」「何をしたいのか」を探す時期。周りの期待じゃなくて、自分の内側から湧いてくる「これがやりたい」を形にしていく。
火星期(36〜45歳) に入ると、今度は行動のエネルギーが高まります。太陽期で見つけた「自分らしさ」を、実際に動いて形にしていく時期。起業したり、転職したり、新しいプロジェクトを立ち上げたり。攻めの姿勢が自然と出てくる季節です。
木星期(46〜55歳) 以降は、視野がぐっと広がって、これまでの経験を誰かに伝えたり、教えたりする役割が増えていきます。自分のためだけじゃなくて、次の世代や社会全体のことを考えられるようになる。
そして 土星期(56歳〜) では、長い人生の経験を統合して、深めていく時期。人生の集大成とも言える季節ですね。
大事なのは、年齢域は「こうあるべき」っていう枠じゃないということ。今、どんな種を育てる時期なのかを知るための目安です。25歳で太陽期のテーマに取り組んでいる人もいれば、30代で金星期の「楽しさ」を取り戻そうとしている人もいる。それぞれのペースがあっていいんです。
星読みをしていていつも思うのは、変化することは自然なこと、だということ。20代で感じていたワクワクと、30代で求める安定感が違うのは当たり前。その変化を責めるんじゃなくて、「今はこういう季節なんだな」って受け入れられると、心がすっと軽くなります。
私が鑑定で出会った、年齢域の転換期を生きる人たち
年齢域の話をすると、「あぁ、だから今こんな気持ちなんだ」って、ハッとする方が多いんです。特に、ひとつの時期から次の時期に移る境目の年齢の方は、何か言葉にできないモヤモヤを抱えていることが多い。
少し前に、35歳の女性とセッションをしたときのことです。彼女は営業職で、20代後半からずっと同じやり方で成果を出してきた方でした。でも最近、「今までのやり方が通用しなくなった」って感じていて。数字も悪くないのに、心が満たされない。「私、もう限界なのかな」って不安そうでした。
ホロスコープを見ながら話を聞いていくと、彼女はちょうど太陽期から火星期への転換期に入ったところだったんです。太陽期は「自分らしさを確立する」時期。彼女はその10年間で、営業としてのスタイルを確立して、実績も積み上げてきた。でも火星期に入ると、今度は「行動して、挑戦する」エネルギーが高まってくる。
「もしかしたら、今までの安定したやり方じゃなくて、新しいことに挑戦したいって心が言ってるのかもしれませんね」って話したら、彼女の表情がパッと明るくなって。「実は、新しい部署への異動の話があって。でも安定を捨てるのが怖くて断ろうとしてたんです」って。
結局、彼女はその異動を受けることにしたんです。後日いただいたメッセージには「『攻めの時期なんだ』って思えたら、怖さより楽しみが勝ちました」って書いてありました。
年齢域って、運命を決めるものじゃなくて、「今、どんな風を受けている時期なのか」を教えてくれる地図みたいなもの。同じ風でも、それを追い風にするか、向かい風だと感じるかは、自分次第なんですよね。
ちなみに私自身も、30代前半で出版社を離れる決断をしたときは、太陽期の後半でした。「自分らしさ」を探し続けた10年の最後に、「あぁ、私は星を読む人なんだ」って腑に落ちた。それまでの編集者としての経験も、今の占星術カウンセラーとしての仕事に全部つながっています。
転換期って、少し不安定な感じがするかもしれません。でもそれは、殻を破って次のステージに進もうとしている証拠。成長の痛みは、悪いことじゃないんです。
【年齢域別】それぞれの時期に合った働き方のヒント
年齢域ごとに、働き方のヒントや、その時期に活かせる強みは変わってきます。自分の今いる時期を知ることで、「あ、今はこういう働き方が合ってるんだ」って気づけることも多いんです。

金星期(16〜25歳)|楽しさと人との出会いを大切に
金星期は、「好き」を追いかけることが成長につながる時期です。この時期は、仕事の内容よりも「誰と働くか」「どんな雰囲気か」が大事になりやすい。
人間関係やチームワークを通して学ぶことが多くて、楽しさや喜びを感じる経験を積むことで、次の太陽期で「本当に自分がやりたいこと」が見えてきます。だから、この時期に「これじゃない」って思っても大丈夫。いろいろ試しながら、自分の「好き」を探していく季節なんです。
働き方のヒント
興味のある分野に飛び込んでみる
人間関係を大切にする職場を選ぶ
失敗を恐れず、いろいろ試してみる
太陽期(26〜35歳)|自分らしさを形にする10年間
太陽期は、「私はこれをやる人だ」と決める時期。キャリアの基盤を作る大切な10年です。周りの期待や世間の評価ではなくて、「自分は何をしたいのか」「何が得意なのか」を見極めていく。
専門性を磨いたり、自分のスタイルを確立したりする時期でもあります。20代で「楽しい」と思っていたことが、30代では「物足りない」って感じることもあるかもしれません。それは成長している証拠。より深く、自分らしい働き方を探したくなるんです。
私も、この時期の後半で占星術カウンセラーへの道を選びました。編集者として積み上げてきたものを手放すのは怖かったけれど、「これが私の道だ」って思えた。太陽期は、そういう覚悟を決める時期なのかもしれません。
働き方のヒント
自分の強みや価値観を明確にする
専門性を深める学びに投資する
「自分らしい働き方」を模索する
火星期(36〜45歳)|行動力で道を切り拓く
火星期に入ると、実行力と挑戦のエネルギーが高まります。太陽期で見つけた「自分らしさ」を、実際に形にしていく時期。起業や転職、新しいプロジェクトへの挑戦など、リスクを取って前に進む力が湧いてくる。
ただし、この時期は無理をしすぎると燃え尽きやすいので注意が必要です。全力で走った後は、しっかり休む。オンとオフの切り替えを意識すると、長く走り続けられます。
働き方のヒント
やりたいことに挑戦する勇気を持つ
行動しながら修正していくスタンスで
エネルギーの使い方に気をつける(休息も計画的に)
木星期(46〜55歳)以降|広がりと深みを味わう
木星期に入ると、視野が広がって、人に教える・導く役割が自然と増えてきます。これまでの経験や知恵を次の世代に伝えたり、より大きな視点で物事を見られるようになる。
マネジメントや指導的な立場、コンサルティングなど、「育てる」「導く」仕事に向いている時期です。また、自分の世界を広げる学びや旅にも良い季節。今まで積み上げてきたものを、より広い場所で活かしていける時期なんです。
土星期に入ると、さらに深みが増して、人生の経験を統合していく時期になります。長期的な視点で社会に貢献する働き方を考えられるようになる。焦らず、じっくりと自分の役割を果たしていける季節ですね。
働き方のヒント
経験を活かして人を育てる
視野を広げる学びや挑戦を楽しむ
長期的な視点で社会貢献を考える
大事なのは、「こうすべき」じゃなくて、「こういう可能性がある」っていう視点です。30代で火星期のような挑戦をする人もいれば、40代で太陽期のテーマに向き合う人もいる。年齢域は目安であって、あなたのペースで進んでいいんです。
年齢域の境目で揺れる心|転換期との向き合い方
年齢域が切り替わる時期って、ちょっと不安定な感じがするかもしれません。特に25〜26歳、35〜36歳、45〜46歳あたりは、「前の時期のやり方が通用しなくなる」「新しい自分に戸惑う」っていう感覚が生まれやすいんです。
こんな気持ち、感じたことありませんか?
「今までのやり方がしっくりこない」 「何か物足りない、でも何が足りないか分からない」 「周りと比べて焦る」 「このままでいいのか不安」
私も30代の初めに、まさにこの感覚を味わいました。編集者として順調だったはずなのに、心の中に「これじゃない」っていう小さな声が聞こえてくる。でも何が違うのか、言葉にできなくて。当時は苦しかったけれど、今振り返ると、あれは太陽期の中で「本当の自分らしさ」を探していた時期だったんだなって思います。
転換期って、古い殻を脱ぎ捨てて、新しい自分になる準備期間なんです。成長の痛みは、悪いことじゃない。むしろ、次の季節に進もうとしている証拠。
星を読んでいていつも思うのは、人生に「遅すぎる」なんてないということ。30代で新しい道に進んだ人も、40代で本当の自分を取り戻した人も、たくさん見てきました。年齢域の転換期は、「今までの自分」に感謝しながら、「これからの自分」に目を向ける時期。焦らなくていいんです。
転換期の過ごし方
まず、違和感を感じることを許してあげてください。「このままでいいのかな」って思う気持ちを、否定しなくていい。その違和感は、あなたが次のステージに進む準備ができているサインです。
今までの自分に「ありがとう」って言ってあげることも大切。金星期で楽しんだこと、太陽期で築いてきたもの、それは全部あなたの財産です。手放すんじゃなくて、次の形に変えていくイメージ。
新しい興味や関心が湧いてきたら、素直に向き合ってみてください。「今さら?」とか「私には無理」とか、そういう声が聞こえても、一度脇に置いて。心が「これやってみたい」って言ってることに、耳を傾けてあげる。
そして、信頼できる人に話を聞いてもらうこと。一人で抱え込まないで。誰かに話すことで、自分でも気づいていなかった本音が見えてくることがあります。
転換期は、少し不安定で、少し心細い。でもそれは、あなたが成長している証拠。次の季節への扉は、もう目の前に開いています。焦らず、自分のペースで、一歩ずつ進んでいけば大丈夫です。
【実践ワーク】自分の年齢域を知って、今必要な働き方を見つける
ここまで読んで、「じゃあ私は今、どうすればいいの?」って思った方もいるかもしれません。そこで、自分で実践できる簡単なワークをご紹介しますね。完璧にやる必要はないので、気軽に試してみてください。
ステップ1:今の自分の年齢域を確認する
まず、自分の年齢から、今どの年齢域にいるかを確認してみましょう。
16〜25歳なら金星期、26〜35歳なら太陽期、36〜45歳なら火星期、46〜55歳なら木星期、56歳以上なら土星期です。もし境目の年齢(25〜26歳、35〜36歳など)なら、両方の時期の特徴を見てみてください。どちらの要素も感じているかもしれません。
ステップ2:その時期のテーマを振り返る
今の年齢域のテーマは何でしたか?たとえば太陽期なら「自分らしさを確立する」、火星期なら「行動と挑戦」です。
自分は今、何を大切にしたいと感じていますか?
逆に、もう手放してもいいかなと感じることは何でしょうか?
紙に書き出してみると、自分でも気づいていなかった本音が見えてくることがあります。頭の中だけで考えるより、言葉にしてみることで整理できるんです。

ステップ3:今の仕事や働き方が、年齢域のテーマと合っているかチェック
今の働き方は、この時期のテーマに沿っていますか?
たとえば、太陽期なのに「周りの期待に応えることばかり考えている」とか、火星期なのに「安定を守ることだけを優先している」とか。ズレを感じるなら、どこがズレているか考えてみてください。
ズレがあることは、悪いことじゃありません。気づくことが、変化の第一歩です。
ステップ4:小さな一歩を決める
転職や独立といった大きな変化でなくても大丈夫。今の環境の中でできる小さな調整でいいんです。
たとえば、太陽期なら「自分の強みを活かせるプロジェクトに手を挙げてみる」とか。火星期なら「ずっと気になっていた新しいスキルを学び始める」とか。木星期なら「後輩に自分の経験を伝える機会を作る」とか。
大事なのは、「今できること」を見つけること。星読みは、自分との対話のきっかけです。答えを押し付けるものじゃなくて、あなた自身が気づくための問いかけ。
ゆっくりでいい。自分のペースで。答えは、あなたの中にあります。
まとめ
年齢域という星読みの知恵は、「今のあなたがどんな季節を生きているか」を教えてくれます。20代で感じていたワクワクと、30代で求める安定感は違って当然。40代で湧いてくる挑戦心も、自然な流れの中にある。
私が占星術カウンセラーとして大切にしているのは、星を「決められた運命」として見るのではなく、「自分で選ぶための地図」として使うことです。年齢域を知ることは、今の自分に必要な働き方や、心が求めている方向を見つける手がかりになります。
「このままでいいのかな」って思う瞬間、ありますよね。私も30代でその壁にぶつかりました。でもそれは、次の季節に進む準備が始まっているサインだったんです。
もし今、仕事やキャリアのことで迷っているなら、それは悪いことじゃない。むしろ、あなたが成長しようとしている証拠。焦らなくていいんです。星はいつでもあなたの味方ですから。
あなたが自分らしく、心地よく働ける道を見つけられますように。










