月は なにもいわずに

ただ みている

かくしてることも

わすれたいことも

すべてを しってて

何も とがめない

ふかいうみのような

さそりざの月

さぐらなくていい

ただ しずんでいい

たったひとつの

ほんとうのきもち

それを 誰にも ゆずらず

ただもっていればいい

ひかりは あかるさじゃなく

くらやみに そっと 灯るもの