忘れられた駅に降り立つように

ときどき心が 遠くへ行きたくなる

懐かしい風の匂いをたどって

幼いころ夢見た空の下へ

地図のない場所に惹かれるのは

そこに”わたし”のかけらがある気がするから

言葉では言い尽くせない

でも、星たちは知っている

私が探しているのは

未来でも過去でもなく

“ほんとうの今”——

だから今日も、

月に背中を押されながら

見えない扉をノックする

誰かの心に、ひとすじの光が

そっと届きますように