1月、私が必死で登っていたタワーが崩れた。

落ちるからそこから見えた景色、

私(牡牛座10ハウス)にとって人生で「本当に大切なもの」

2026年は、私にとってまさにタロットの「タワー」の年の始まりだった。

2025年の年末から年始にかけて体調を崩し、心も身体も限界を迎えた。 けれど、その崩壊は突然の事故のようなものではなく、もっと静かで、もっと長い時間をかけて積み重なっていたものだった。

思い返せば、2021年ごろから私はずっと焦っていた。 「後悔したくない」 「やり残したことを抱えたまま終わりたくない」 50歳という節目を迎え、その思いはいっそう強くなっていた。

その焦りに背中を押されるように、10代の頃に興味があったのにできなかったことを、一つずつ体験し直してきた。 本もたくさん買い、学び、ジャンルはどんどん増え、知識も経験も詰め込み続けた。 ジムにも通い始め、認知症予防のために有酸素運動とスクワットを日課にした。

気づけば、棚に入りきらない本が床に溢れ、心の棚も同じようにパンパンになっていた。 読んでいない本も山ほどある。

去年2025年は「XV The Devil」の年だった。 “将来のビジネスにつながるかもしれない”という理由で、人脈を広げ、流れで入ってきたものを断らず、「これはチャンス」と全部受け入れてしまった。

その結果、私はついに「パッカーン」と音がするように壊れた。

2026年1月、壊れたことで、ようやく立ち止まれた。 あれほど「上へ、上へ」と自分を追い立て休む暇もなく登り続けていたのに、崩れ落ちた瞬間、私は初めて深く息をついた気がした。

そして一ヶ月かけて、自分の人生の棚を整理し直した。 これまで積み上げてきたものを一度すべて外に出し、何が本当に必要で、何がただの“焦りの副産物”だったのかを見つめ直した。

焦りや義務感から頑張って積み上げたものは、手放すと決断しても不思議なくらい喪失感が全くなかった。



残ったのは、触れるだけで呼吸が深くなるもの。 私の心を穏やかに満たしてくれるもの。

そして、その“本当に大切なもの”は、たった4つだった。

ここから、その4つを一つずつ棚に戻していく。 まるで、これからの人生を形づくる基礎を丁寧に選び直すように。

1. 夫という存在

最初に棚に戻したのは、夫だった。 色んな人に出会ったからこそ、夫の大切さに気づいた。 私はこれまで、自分の興味や学びに夢中になりすぎて、夫を後回しにしていた。

けれど、壊れたときに一番そばにいてくれたのも、変わらず支えてくれたのも夫だった。 人間関係の棚の一番上には、迷わず夫を置いた。 それだけで十分だと思えた。

2. 絵

次に戻したのは、幼稚園の頃からずっと好きだったもの。 人生で最初に心が震えたもの。

花の絵を描くこと。

大学では現代アートを学び、デジタルイラストも描いた。動画撮影や編集にも挑戦した。 どれも楽しいけれど、どこか何かが違ってしんどくなっていった。 

私が求めていたのは、 絵の具を混ぜるときの匂い、 水を含ませた筆の重さ、 光をどう表現するか悩む時間、 そういう“人間の手でしかできない表現”だった。



コンセプト重視なArtではなく、絵の具を混ぜて筆て描く、「絵」が好き。

AIで絵は作れる。 でも、私は私の手で描きたい。 死ぬまで、人間の能力を使い続けたい。

3. ガーデニング・植物

三つ目は、自然と植物。 私は太陽・金星・水星・土星・MCが牡牛座。 地の星座が多いせいか、植物や自然に強く惹かれる。 

(ちなみに太陽、土星、MCが10ハウスで水星と金星が9ハウス)

森に入ると心が落ち着く。

我が家には庭があるのに、この数年は見て見ぬふりで荒れ放題にしてしまった。

これからは、自分の手で土を掘り、種をまき、季節ごとの花を咲かせたい。 庭を小さな森のように育てていきたい。

4. タロット

最後に棚に戻したのは、タロット。 象徴の世界、人生の縮図のようなカードの物語がたまらなく好き。

シャッフルする時の音、指や手が感じる紙の質感もたまらない。

いつか、自分でタロットやオラクルカードのイラストを描いてみたい。 アートと精神性がひとつに溶け合うような作品を。



2026年は、私が本当に大切なものだけで生き直す年にする。

そして気づいた。 

タワーから落ちた時、地上には綺麗なスイセンが咲いていた。

 崩れ落ちた先にあったのは絶望ではなく、静かに訪れる春の気配だった。


必要なものだけを選び直したら、気分も軽やかで、五感を豊かに満たすもので満ちて、自分の未来を想像するとなんだか明るく楽しくなるように感じる。 

タワーの崩壊は破壊ではなく、私が自分で「私らしく人間らしい」と思える人生にする再構築の始まり。 


窓辺で優しい朝の光を浴びながら、温かいコーヒーを口に運び、本棚に目をやる。 「私ってやっぱり牡牛座だなあ」と思わず笑ってしまう。

太陽が牡牛座10ハウス、金星と水星が牡牛座9ハウスにある人の本棚だなあと、自分で思えるのがなんだか面白い。