みなさんの住む地域では雪は積もるだろうか。
私の住む地方は冬には必ず雪が降るし、暖冬であっても一度は足首が埋もれるほどの積雪がある。雪国の端くれと言っていい地域なのだろう。
雪の積もった日に外に出ると、すでに先駆者の痕跡があることが多い。車なら沿って走れる轍があり、徒歩で行くとどこまでも伸びる足跡が目に入る。時には犬の足跡と人の靴跡が混じり合っていることもある。
二月の上旬、雪の積もった日の朝に散歩に出た。
二車線以上ある道路の歩道は降り積もった雪がそのまま放置されることも多い。出入りするのは車が主で歩行者もほとんどいないため、雪かきする人もその必要もないのだろう。
人の手が入っていない歩道の雪は足を踏み入れるとミドルブーツが埋まりそうなほどの高さがあった。それでも散歩コースに選んだのは、すでに誰かの足跡が一筋続いていたからだ。
その足跡は私の進行方向とは逆に歩いたもののようで、自然と足跡の主がどこから来たのかをたどる形になった。
歩道から狭い一本道へと曲がると、足跡も同じように曲がる。畑に囲まれたその道では雪の上を二本の轍が走っていた。
ふと、たどっていた足跡が途切れる。道の真ん中をまっすぐに歩いていた誰かの足跡は、くっきりときれいな靴の跡を最後に姿を消した。
道路の両脇は真っ白な畑が広がっている。道の両端にも足跡はなく、一本道はあと30メートルは続いていた。
さて、足跡の続きはどこへ行ったのか。
足跡の主はどうやって突然雪の上に現れたのか。
この疑問をタロットに聞いてみよう、というのが今回の趣旨だ。
消えた足跡の謎、その真相を特に項目(原因や結果など)を設定しない二枚引きで引くことにした。出てきたのは以下の二枚。

女教皇の逆位置(左)とワンド2の逆位置(右)。
それぞれの意味やキーワード、共通項などを出してから、読みをまとめていく。
女教皇(逆):視野が狭い・神経質・真面目に捉えすぎている・隠されたものはなく、全てあらわになっている・あけすけ・表面的にしか見ていない
ワンド2(逆):見失う・途切れる・唐突・予測不能の事態・没落する・不明瞭な未来・思考の停滞・灯台下暗し
共通要素:2という数字(女教皇は大アルカナの二番)
これらをまとめると、
☆視野が狭く捉え方が真面目すぎるために見失っただけ
☆答えはすでに明らか、灯台下暗しで真相は足元にある
☆2という数がヒント
といったところか。
実はタロットを引くまでの間に答えに気がついてしまったのだが、それはそれとしてカードはどういう形で示してくれるのかという好奇心から引いてみたのだった。
タロットに限らずカード占いというのはカードを通した自分自身や依頼者(の潜在的意識)との対話と言われることがある。
私の感覚ではもっと明確にカードそのものが頼りがいのある相棒のような、確立した存在感を持っている。今回のケースなら「あなたならどのカードで表すの?」と聞いているような感覚だ。
今回の足跡の謎。その真相はおそらく『足跡の主は車の轍の上を歩いてきて、途中から雪の上に移動した』ということだろう。
二本の轍のどちらかの上をたどって歩いていたが、途中から雪を踏み歩く方へシフトした。轍は時間が立つと溶けた部分が凍ってつるつるしたり凸凹だったりと歩きにくく、雪をぎゅっと踏みしめながら進むほうが実は楽だったりする。
答えを知ってカードを見るとまた面白い。偶然性と現実がリンクする楽しさがよく表れた二枚だったなと思う。
こんなふうに些細でなんでもないことでもカード占いを交えることで、偶然性とのシンクロを楽しむ時間が生まれたりする。
カード占いに興味はあるがハードルが高い、質問や悩みが上手く設定できない、なんて感じている人にはぜひオススメしたい。カードがグッと身近なアイテムとして手に馴染んでくることだろう。