土星は、

太陽の周りを、

約29.5年かけて一周する。

孔子は言った。

「三十にして立つ」

現代の占星術は言う。

30歳前後で、

土星回帰が訪れ、

人生の骨組みを再構築する、と。

これは偶然というより、

人類が長く感じ取ってきた

深いリズムなのかもしれない。

30歳までは、

借り物の殻で生きていける。

親の価値観。

学校のルール。

社会の期待。

「これでいいはず」という、

他人の土星の枠。

でも、

土星が一周して帰ってきた瞬間、

「お前の本物の骨組みを見せろ」

と、

静かに、

でも容赦なく迫ってくる。

ここからが、

人生の卒業試験。

仕事。

結婚。

孤独。

選択。

目を逸らしたいテーマと

真正面から向き合う時間。

借り物の殻を剥がされ、

「これが、私の骨だ」と、

冷たくて、でも確かなものを

自分で組み立てる。

痛い。

怖い。

「まだ準備できてない」と

叫びたくなる。

でも土星は待たない。

「今だ」と、

ただそこに立つことを強いる。

立ち上がったとき、

初めてわかる。

借り物の殻は、

守ってくれていたけれど、

同時に、

動けなくもしていたこと。

本物の骨組みは、

重い。

でもそれが、

自分の重さ。

自分の形。

30年かけて、

土星は教えてくれる。

「君は、

もはや借り物じゃ生きられない体になった」

だから、

三十にして立つ。

二度目の骨組み

そして約60歳。

土星はもう一度、帰ってくる。

それは壊すためじゃない。

一度組み上げた骨を、

「これは本当に私の形か?」と

問い直す時間。

役割を背負い続けてきた人ほど、

ここで気づく。

もう、

誰かの期待で立たなくていい。

二度目の骨組みは、

もっと軽くていい。

もっと自由でいい。

それでも、

自分の骨で立つことは、

変わらない。

そして今、牡羊座へ

そして今、

土星は牡羊座へ戻っている。

牡羊座は、始まりの星座。

「私は私だ」と名乗る場所。

30年前、

個人に「立て」と迫った土星は、

今度は社会全体に問いかける。

「その骨組みで、進むのか?」

誰かの正解ではなく、

誰かの理想でもなく、

一人ひとりが

自分の骨で立てる社会なのか。

魚座で溶かした後に牡羊座に戻る土星は、

壊すために来るのではない。

もう一度、

ゼロから立て、と言う。

怖い。

でも、それは希望でもある。

卒業

土星は厳しい先生だ。

でも、優しい。

一周して帰ってきたとき、

君はもう、子どもじゃない。

自分の骨で、

立っている。

それが卒業。

そして、

新しい始まり。

(ひとこと)

今日の処方

土星が昨日から牡羊座へ

いま背負っている役割を一つ書き出してみる。

それは、本当にあなたの骨?

目に見える骨折も怖いけど、

圧迫骨折しないよう牛乳(金星)をのんでみよう。適度な運動(火星)も大事。

休息(月)も忘れずに。