古代、月は暦としてとても重要視されていた
メソポタミア文明は、月の神シン(男性)が重視されていました。
当時は月の変化で暦を数えていたため、太陰暦でした。新月の翌日、月の神シンの神殿では、祭司たちが月が現れるのを待っていました。
彼らは、月を確認すると、ラッパを吹き鳴らして、王や人々に知らせました。この風習が広まり、ローマでは朔日(ついたち)を「カレンダエ(calendae/Kalendae)」といって、「月を呼んだ日」だった…という説があります。
これが「カレンダー(calendar)」の語源となったそうです。参照:「暦と占い 秘められた数学的思考」 永田久 講談社学術文庫
古代の月にちなんだ式典&開運法
古代バビロニアのカルデア人には、新婚夫婦の開運法&式典がありました。
その名も、新婚旅行(ハネムーン)。これは、満月が新月になることにちなんでいて、
「溢れんばかりの愛情を伴侶に与え、互いに次第に見えなくなる」というもの。夫婦の深い愛が溶け合うように、祈りをこめて月を見ていたのかも。とてもロマンチックですね。参照:「西洋占星術 あなたを支配する宇宙の神秘」 門馬寛明 光文社文庫