占いの世界観は、たいてい現代社会の世界観とは違っている。
そりゃそうだろう。星の運行やカードの並びと、状況や事情や心情に関連はない――とするのが現代社会の世界観である。
そして逆に、違いがなければ意味がないのではないかと、最近は思い始めている。
では、なぜ意味がないのか?
大げさに言えば、この社会に生きていて、その中に解決や救いや希望を見い出せないから占いを求めるのだろう。
救いまで行かなくとも、「普通」や「常識」とは違う視点を欲しい、というのはあると思う。
間違っている、良くない、とされる感情や願望。
悪だから封印とか抹消するなんて、簡単にできたら誰も苦労しない。
自分の人生や選択が失敗だったのではないかとか。
そういう「扱いに困る気持ち」。
それを抱えたとき、人は占いに手を伸ばすのかもしれない。
でも最近の占いの世界観は、科学や常識に寄せていると思う。
アップデートは当然だ。
そう思うのと同時に、普段身を置く価値観とそう変わらないことに、マイナス面もあるのではないかと考えた。
つまり、現実世界と同じ基準で語られる占いに、がっかりする人もいるはずだ。ここもまた、自分がいられる世界ではなかった、と。
とはいえ、そのご期待(特に表面上の)に応えようとすると、「魔法」や「奇跡」が必要になってしまう。
明らかに嘘や詐欺だと思えるようなところへ行ってしまう人がいるのは、そういう部分もあるのかもしれない。
占いと世界観について、最近読んだ本『鬱屈精神科医、占いにすがる』に印象的な言葉があった。
「占い師それぞれが持っている世界観の中に自分が位置づけられることが醍醐味なのである」
著者は精神科医で、「すがる」と言いつつ冷静に自分や占いというものを洞察している。
私がもやもやと感じていたことを、見事に表してくれていた。
クライアントは、その世界観の中で自分を再構築するのだ。
故に、占いの世界観は現代社会の世界観とはどこか違っている方がいい。
占いというものを皆がそういう風にとらえられるようになれば……
いやいや、その場合に占い師に求められるレベルとハードルは、逆にすっごい高くなるな?