今日も彼女は言葉を紡ぐ。
天秤座の空で月と火星が寄り添い、彼女の言葉にそっと背中を押す。思いがそのまま、よどみなく口をついて出る。
専門用語を多用するも、説明が足りず、論理もあいまいで、文章全体にまとまりがない。それに気づかないまま、彼女は投稿してしまう。
読者は、まるで誰かを指導するかのようなその強きな言葉に、意図がわからずただ笑うしかなかった。
水星はそっとささやく。
「言葉にするなら、論理的に。少しユーモアを添えて。衝突するのではなく、理解を求めるフラットな対話が、きっと道を開いてくれるはず」
水星は知っている。言葉は、ときに誰かを深く傷つけ、そして誰かの心を救う光にもなることを。
彼女が次に綴る言葉は、いったいどちらになるのだろうか。
星たちは、静かにその行方を見守っていた。
“本日12時、星の配置より”
