惑星時間(プラネット・アワー)とは
古代の占星術では、その日、その時間を支配する天体が決まっていました。
特定の計算方法に従って算出し、各天体の時間に割り当てていたのです。どんな計算をしていたのか…ザックリ言うと、
・各天体が地上に出る日の出から日没までの時間帯を昼、それ以外を夜と定める。・上記の時間帯を昼12、夜12で、それぞれ分割する。 (昼と夜で、惑星の動きが異なるため)・昼と夜、それぞれ12等分した時間が、その天体の「1時間」になる。うーん、ややこしいですね💦
なにしろ、太陽でさえ春分・秋分以外では同じ時間になることがないので、他の天体も当然、毎日、計算が必要になります。さらに、春分~秋分は昼の時間が長く、秋分~春分は夜の時間が長い…、コンピューターや電卓のない時代に、この計算をしていた人たちはすごいです😱このように計算して算出した、各天体の時間を「惑星時間」(プラネット・アワー)と呼びます。
惑星時間の基本は、曜日の名
古代の宇宙観は、遠い星から地上に神々の意志が伝わる、という思想をしており、惑星の順番は当時「遠い」とされていた順に決まっていました。
遠い順:土星、木星、火星、太陽、金星、水星、月
この順番でいうと、「土星」からスタートし、「月」で終わります。
当時、まだトランスサタニアン(天王星・海王星・冥王星)や小惑星は未発見だったため、この7つの天体に神々の存在を感じました。
次に、古代の人は、「一日の最初の時間を支配する惑星は、一日の支配者である」と考えました。
一日を24等分して、土曜日からスタートすると、この図(↓)のようになります。
この図(↑)の最初の1時間目を支配する天体が、その日を支配する天体です。
7つの天体がそれぞれ1時間目を支配するように配置すると、全部で7日間ですね。
こうして、一週間は7日間となりました。どの日にどの天体が宇宙を支配しているか、分かりやすく、曜日の呼び方をその支配天体の名前にしました。
土星の日、太陽の日、月の日、火星の日、水星の日、木星の日、金星の日…つまり、土曜日、日曜日、月曜日、火曜日、水曜日、木曜日、金曜日です。※のちに、日曜日が一週間の始まりとなったのは、日曜礼拝のあるキリスト教の影響という説があります。ここまでで分かるのは、「その日に宇宙を支配している天体」ですね。
今この瞬間、宇宙を支配している天体の調べ方
では、「その時間に宇宙を支配している天体」を具体的に見ていきましょう。
当時は複雑な計算が必要でしたが、現在はWebで簡単に確認できるので、そのWebサイトを3つ紹介します。
Web:Planetary Hours (惑星時計算ツール)
すごくシンプルで、ひとめで惑星時間を確認できます。 現在地の設定もできます。Web:Planetary Hours of the Day (惑星の一日の時間) - ASTRO SEEK
現在の惑星時間をハイライトで表示してくれます。高機能。Web:Planetary Hours for Tokyo (東京、日本の惑星時間) - Geo Time Date
惑星時間を再生して確認できます。高機能。その日にもっとも影響力の強い天体と惑星時間
今の惑星時間が分かったら、次に、その日、もっともパワーの強い天体&惑星時間が分かります。
まず、その曜日の天体はパワーが強いです。
例えば…今日が月曜日なら、月のパワーが最も強いです。次に、その日と同じ天体が支配している時間帯、パワーが最強です。
例えば…月曜日は、月の支配している時間帯が、もっともパワーが強くなります。昔の人は、この考え方に従って、神様のパワーが最大限になる時間帯に祈ったり、各天体のパワーを借りて魔術を使ったりしていました。
惑星時間は、惑星魔術(天体魔術)でもっとも重視されている
天体のエネルギーが最大限となる日と時間帯がわかる、この「惑星時間」は、惑星魔術(天体魔術)を行う際に、もっとも重視されました。
惑星魔術(天体魔術)について、軽く紹介している本があります。
書籍:秘密の古代ギリシャ、あるいは古代魔術 著・藤村シシン KADOKAWA
天体魔術の内容はほんの少しだけですが、古代ギリシア時代の星座や惑星の意味や考え方、他の魔術やサイコロ占いのやり方と意味一覧なども載っていて、読み応えがあります。
現在、惑星魔術(天体魔術)について記された、詳細な日本語の書籍はほぼありません。
こちらの本では、どんな魔術なのかという「雰囲気」を知ることが出来ます🌟海外サイトなら、こちら(↓)のサイトに、もう少し詳しい内容が記されています。
Web:Unlocking the Power of Planetary Magick | College of Psychic Studies (惑星の魔術の力を解き放つ |心霊研究学部)