十三夜 ~11月2日(旧暦9月13日)~
秋が深まり、夜の気配が透きとおるように静かなころ。
この日の夜空には、旧暦九月十三日の月が昇ります。
中秋の名月に次ぐ「十三夜」――日本では「二夜の月」と呼ばれ、
十五夜と十三夜の両方を眺めると、
“福が重なり、縁が長く続く” と伝えられてきました。
雲の向こうでも、月は確かに輝いています。
その光は、目に見えない祈りのように、静かに世界と心を包み込んでいます。
星の配置
この日の空では、太陽が蠍座9°、月は魚座22°。
水のエレメントで繋がるふたつのサインが、心と魂の深いところで共鳴しています。
太陽の蠍座は「再生」や「内側の強さ」を表し、
月の魚座は「受容」や「共感」を司ります。
この二つが調和する日は、
“心を鎧から解き放ち、やさしさの力で立ち直る” という星のメッセージ。
火星とリリスも蠍座にあり、内面の情熱や真実への欲求が強まります。
一方で、月と土星・海王星が魚座で寄り添い、夢や直感の世界が濃くなるため、
感情の波を静かに整える時間が大切です。
二夜の月に込められた祈り
古来、十三夜は「後の月」とも呼ばれ、“未完成の美”を愛でる夜でした。
十五夜の満月ほど満ちきっていない月の姿は、
「まだ成長の余地がある」「続きがある幸せ」を象徴します。
それは、蠍座太陽の“変容”と、魚座月の“赦し”を結ぶ橋のよう。
この夜、私たちは「完璧ではないからこそ尊い」という真理を思い出します。
おすすめの過ごし方
静かな夜に、自分の心を映す時間をもつ
魚座の月が感情をやわらかく溶かします。
湯船にゆっくり浸かり、今日一日の思いを手放して。
「二夜の月」を見る(または心で想う)
実際に空を見上げられなくても、月はあなたの心の湖に映っています。
その光を、そっと胸の奥に招き入れてください。
再会・ご縁の確認
十三夜は「縁をつなぐ月」。
離れていた誰かとの絆が、自然に戻ってくる日でもあります。
ふと思い出した人に久々に連絡をしてみても。
🌿 今日のハーブ:カモミール
魚座の月には、心を鎮めるやさしい香りが似合います。
不安や迷いを溶かし、眠る前に心をほぐしてくれるハーブ。
~カモミールティー~
【準備するもの】
・ドライカモミール(ローマンがおすすめ)小さじ1
・熱湯200ml
・お気に入りのティーカップ
・お好みで少量のはちみつ
【作り方】
1.カップを温める
2.葉を入れて熱湯を注ぐ
3.5分蒸らす。
4.お好みではちみつ少量
香りを吸い込みながら、「今日の自分」をまるごと受け入れてください。
熱湯の代わりに牛乳を使ってロイヤルカモミールティーにするのもおすすめです。
結びに
二夜の月は、“一度満ちたものを、もう一度見直す” 月。
それは、星々が教える「再生」のリズムと同じです。
蠍座の太陽が内なる炎を、
魚座の月がやわらかな水を運び、
その間で私たちは「生きることの余白」を感じます。
まだ満ちきらない光の中で、
あなたの祈りは形を変え、静かに未来へ流れはじめているのです。
あなたの毎日に柔らかな明かりが灯りますように。
星読み師・銀河