昔、学習塾をやっていました。その後、結婚した相手が朝早い人だったためと、町の学習塾そのものが消えていく時代でもありました。そこで、あっさりと塾をたたみ・・・しかし、個人授業というか来てもらう家庭教師というような形態で数名の生徒がいました。
この頃、あまり成績がよくない生徒がいました。でも、その子に「〇〇くんは本当は算数が得意なんだ。」と言い続けていました。素直な子だったので、自分は算数が得意なんだと信じ始めました。その結果、成績が上がったのです。
あえて他の教科ではなく、算数にしたことにも戦略がありました。算数は答えが一つだけだからです。高校の数学などになるとセンスが必要ですが、小学校の算数にはセンスは不要です。これに対し、理科や社会はそのことへの興味が必要になってきます。国語は間違いなくセンスが必要です。だから、算数にしました。
〇〇くん・・・仮にA君とします。よくある「仮に」ですが(笑)
A君には、わざと解ける問題を出しました。最初にがっつり一緒に問題を解き、ほぼ同じ解き方でできる問題を出すのです。もちろん、計算間違えさえしなければこれは正解を導けます。計算に関しては、先に特別なトレーニングで訓練していましたので、計算間違いはあまり発生しませんでしたし、発生している場合は、あえて間違いだと結果を伝える前に、「それじゃあ、計算間違いしていないか、もう一度見直してみよう・・・・・」と伝えます。答えが修正された時にもわざと、「ラストアンサー??」と聞いて、「間違っていたから再度見直せと言われたわけじゃない」ようにしました。
自分が算数が得意だと信じ始めたA君は、算数ドリルを自発的にやるようになり、授業もちゃんと聞くようになり、もちろん、その結果は言うまでもありません。
これを脳科学ではラベリングといいます。
最近では脳科学者の中野信子さんも著書などに書かれています。ラベリングは「自分がそうだ」と信じるとそうなっていくことです。たとえば、星座や血液型がそれです。A型の人はよく言われているA型っぽくなっていきますし、B型の人はたしかにB型っぽいです。わたしはB型なのですが、B型の人に合うと不思議と同じ匂いを感じます(笑)
しかし、これって、たしかに血液型が人間の「傾向」に影響しているのかもしれませんが、もしかするとラベリングなのではないかなと思うのです。
そこで、今回、OwlBookのしまゆかさんややなかえつこさんが講師をしている四柱推命のほうの鑑定師養成講座を修了して、四柱推命+ホロスコープ+カードリーディングで鑑定師をやってみようかなと思い始め、ラベリングで成功を手にできる・・・最近の言葉でいえば運を引き寄せることができるような鑑定をしようと思いました。前述の中野信子さんが、「自己成就的予言」と言っていることがあります。もともと、占いは統計学だし、卜術もユングのいうところにシンクロニシティを利用していて、ある程度言い当てることができます。その中でもとくによいところをピックアップして、伝えていくことで、占いの力が、その人の「信じる気持ち」を後押しできると思うのです。
根拠なく、今月は恋愛運がいいよ!と言われても、にわかに信じることはできませんが、占いの結果・・・だとすんなり信じることができます。特に人間は、自分に都合のいいことは信じる傾向にあります。まあ、本当によくなければ嘘は伝えられませんが、よい部分を強調して(誇張ではなく、ピックアップという感じです)伝えることで。あるいはよい時期をきちんと示して伝えると、その人の恋愛運はもっと上がると思うのです。
自分は今、恋愛運がよいと信じることで、心も軽やかになるし、自信もわいてきます。その結果、その人は輝きます。そうすれば、必然的に恋愛運は上がるでしょう。
悪い運気については、注意の仕方を伝えなければなりませんが、よいことをピックアップして、鑑定を自己成就的予言にしていきたいと思います。