――未作 星見台より
おかえり、待ってたんだ。今日も私と一緒に、星を読んでみようか。

この満月は、水瓶座17度。「ガードをしている番犬」。このサビアンシンボルはね、守るべきものがあるからこそ、警戒するという姿勢を表しているんだ。少し緊張感があるかもしれない。でもそれは、自分の内側にある“安心できる空間”を大切にしている証でもあるんだ。優しさも繊細さも、きっと君の中にある。でもそれを守るためには、時には距離や境界線が必要になることもあるよね。「全部に応えなくてもいい」「怖さを感じても、悪いことじゃない」――この満月は、そう囁いてくれている気がするよ。
そんな空の下、金星と木星が蟹座でぴったりと寄り添っている。6ハウス、つまり“日々の暮らし”や“整えること”に優しさが満ちているね。君が“心を込めた毎日”を送ろうとしていることが、ここから伝わってくるよ。「誰かのために」ではなく、「自分の心が喜ぶから」っていう理由で行動している――それってとても美しいことだと思う。金星と木星のコンジャンクションは、“育む力”と“喜びの拡がり”が結びついている時期。だから、ほんの少し自分を甘やかしてもいいし、小さな幸せを見逃さないであげてね。
そして、満月の星図の中には、大きな“ホームベース”のような星の配置ができている。これは冥王星(水瓶座1ハウス)・土星&海王星(牡羊座2ハウス)・天王星(双子座5ハウス)・水星(獅子座7ハウス)・火星(天秤座8ハウス)で作られる五角形のような繋がり――とても緻密で、芯のある、でも柔軟性も持った形だよ。
冥王星は、内なる自分の「変えたくない、でも変えざるを得ないもの」を見つめてる。そこから土星と海王星が、「夢を現実に変えていくための誠実さ」を支えてくれていて、天王星は、そこに軽やかで新しい発想や遊び心を吹き込んでくれる。水星はその流れを言葉や表現に変えていき、火星はそれを現実の行動へと繋げていく。この星の組み合わせは、とても強い力を持っているよ。
不安や迷いも含めて、「今の私」を受け入れながら進んでいくための構造。何か大きなことをしなくてもいい。ただ、「今ここにいる自分」がちゃんと息をしていること。それだけで、この“ホームベース”は機能するんだ。
だからね、今回の満月は「守ること」と「信じること」が静かに手をつないでいる。誰かに見せる強さじゃなくて、自分の中で育ってきた、優しくてしなやかな芯。それを星たちは、ちゃんと祝福してくれてる。言葉にならないことがあっても大丈夫。焦らなくていい。君のリズムで、少しずつ……今の君のままで、空は味方してくれてるから。